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スギ花粉症と思っていた人の半数には、他の花粉にもアレルギーがある。

スギ花粉症と思っていた人の半数には、他の花粉にもアレルギーがある。

公開日: 2020年2月3日

最終更新日: 2020年4月22日

 
本年も2月となり、スギ花粉の飛散時期が近づいて来ました。
 
愛知県のスギ花粉の飛散開始時期は、概ね平年並みの2月中旬から下旬頃と予測されています。
 
→ 愛知県の花粉飛散予想(tenki jp 外部リンク)
 
花粉症は、日本人の4人に1人がもっている国民病です。
 
花粉症になると、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのつらい症状が出現します。
 
花粉症の中では、スギ花粉のアレルギーが最も多いのですが、
 
実は、自分ではスギ花粉症だと思っていても、スギ以外の花粉、ダニ、ハウスダストなどにアレルギーがある人が、約半数程度います。
 
スギ以外の花粉にもアレルギーがある場合には、スギの開花時期以外にも花粉症対策が必要となったり、
 
ダニやハウスダストなどにアレルギーがある場合は、家のこまめな掃除など、対策すべき事柄が変わります。
 
スギ花粉症と自己診断する前に、一度、自分かどのようなものにアレルギーをもっているのかを検査して確認しましょう。
 
 
 
花粉症の季節
 
 
 
今回、紹介する文献は、
 
平成12年度にスギ花粉症だと自己診断している方を対象にして、本当にスギ花粉症なのか、どんなアレルギーをもっているのかを調査した研究になります。
 
具体的には、対象者は、2月から4月に春にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の症状などの一般的な花粉症症状を認め、スギ花粉症と自己診断している大阪府吹田市の患者さんです。
 
対象者の人数は、300名(男性 175名、女性 124名)、平均年齢は、男性 28.8歳、女性 34.1歳であり、
 
被験者のうち、20歳代の人が、約3分の2を占めていました。
 
調査したアレルゲン(アレルギーをおこすもの)は、次のものになります。

  • スギ
  • ヒノキ
  • ヤケヒョウダニ(D1)
  • コナヒョウダニ(D2)
  • ハウスダスト(HD1)
  • カモガヤ
  • シラカンバ
  • ネコ皮屑
  • ハンノキ
  • マツ

 
はたして、スギ花粉症と自己診断していた人のどのくらいの人が、正しく診断できていたのでしょうか?
 
興味がありますね。
 
では、結果を見てみましょう。
 
 
 
 
下の図は、被験者の方の各アレルゲンの陽性率です。
 
スギ花粉症と自己診断していた人の各種のアレルゲン陽性率の図
 
スギ花粉症と自己診断していた人が、実際に、スギ花粉に陽性だったのは、78.9%の人でした。
 
男女別の陽性率は、男性 78.9%、女性 79.0%であり、男女差はありませんでした。
 
スギ花粉が原因だと思っていても、5人のうち1人は、別のアレルゲンが原因だったいうことですね。
 
また、スギ以外のアレルゲンに対しても、約5割の人が、ダニ・ハウスダスト・ヒノキ・カモガヤにアレルギーがあり、約2割の人が、シラカンバ、ネコ、ハンノキにアレルギーを認めました。

 
スギ花粉以外にもアレルギーがある事はよくある事なんですね。

 
 
 
 

次に、陽性になったアレルゲンの種類の数を見てみます。
 
被検者の約7.7%の人では、10項目のすべてのアレルゲンが陰性でした。
 
(調査したアレルゲンがすべて陰性でも、調べていないアレルゲンがあるため、花粉症ではないとは言い切れません。
 
しかし、花粉症ではなく、感染症や血管運動性鼻炎などの非アレルギー性鼻炎の可能性があります。)
 
 
 
年齢別に陽性となったアレルゲンの数を見てみると、
 
10歳代では、4.5種類、
 
20歳代では、4.1種類、
 
若年世代では、4種類以上が陽性です。
 
60歳以上では、1.6種類と、年齢を重ねるにつれて、少なくなる傾向が認められました。
 
年齢層別の陽性アレルゲンの数
 
最後に、今回の調査は、全国調査ではなく、大阪の一地域での調査のため、他の地域では結果が異なる可能性があることに注意が必要です。
 
しかし、スギ花粉症と自分で思っていても、5人に1人の方は、そもそもスギ花粉症ではなく、
 
約半数の方では、スギ花粉以外の花粉やダニ・ハウスダストにアレルギーを認めた事には留意すべきでしょう。
 
 
 
まとめると、
 
自己診断でスギ花粉症だと思っている方は

  1. 本当にスギ花粉症なのかどうか?
  2. 他の花粉やダニ・ハウスダストにアレルギーがないか?

 
以上を、一度、きちんと調べておいた方が良さそうですね。
 
 
 
参考文献
 
荻野 敏 他. スギ花粉症自己診断例のアレルゲン陽性率 耳鼻咽喉科臨床 2001年94巻 12号 p. 1073-1078
 
 
 
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文責・名古屋市名東区 糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔 先生
 

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