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花粉症対策の基本 2020 - 花粉への暴露を避ける方法

花粉症対策の基本 2020 - 花粉への暴露を避ける方法

公開日: 2020年2月3日

最終更新日: 2020年2月27日

 
花粉症は、無害な花粉に対して、体が過剰に反応する(=アレルギー反応)ことにより、くしゃみ、鼻水、鼻づまり等の不快な症状をきたす病気です。
 
そのため、花粉症の症状を抑えるためには、アレルゲン(=アレルギーを生じるもと)となる花粉との接触を避けることが必要です。
 
花粉を環境から除去し、花粉への暴露を避けるためには、

  1. 毎日の花粉の飛散情報の確認
  2. 花粉の飛びやすい時間や天候の把握
    (花粉は、午前中の昼前から夕方、雨上がりのからりと晴れた日に飛散しやすい。)
  3. 外出時のマスクやメガネの装着
  4. 帰宅時には服や体についた花粉を落とす
  5. 部屋のこまめな掃除

 
など多岐にわたる施策が必要になります。
 
また、自己診断でスギ花粉症だと思っていても、スギ花粉症ではない場合や、他の花粉・ダニ・ハウスダストなどにアレルギーがある場合があります。
 
花粉症の対策を始める前には、どんなアレルギーがあるのかを調べましょう。
 
 
 
 
光の差し込む部屋で花粉症対策の本を読む
 
 
 
 

 
 
 
 

花粉症の原因となる植物

 
 
花粉症は、無害な花粉に対して、体が過剰反応を起こすことで(=アレルギー反応)、くしゃみ、鼻水、鼻づまり等の不快な症状をきたす病気です。
 
(花粉症は、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。)
 
そのため、花粉症の症状を抑えるためには、アレルゲン(=アレルギーを生じるもと)となる花粉を避けることが必要です。
 
一般的に、花粉症の原因となる植物は、風によって、花粉が運ばれる風媒花です。
 
(ミツバチや蝶などの虫により、花粉を運ぶ植物は、虫媒花と呼ばれます。)
 
スギ花粉が風に吹かれて、空を舞う映像をみたことがある人もいるでしょう。
 
→ スギ花粉が風に舞う様子はこちら(山梨県ホームページ(外部リンク))
 
花粉症の原因となる代表的な植物には、季節ごとに次のものがあります。

  • 春:スギ、ヒノキ
  • 夏:シラカンバ、イネ
  • 秋:ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ
  • 冬:スギ

 
真冬以外のシーズンは、何らかの花粉症の原因となりうる植物が咲いているという事ですね。
 
 
 
 

色々な植物の花粉の飛散時期

 
 
次に、植物ごとの花粉の飛散時期を見てみましょう。
 
花粉の飛散時期は、花が咲く時期と重なります。
 
下の図は、各植物の花粉の飛散時期を表したものです。
 

植物の花粉の飛散時期の表

原因花粉別の花粉飛散カレンダー


愛知県花粉情報より引用
 
花粉症の代表的な原因であるスギ・ヒノキ科の花粉の飛散期間は、2月から4月末です。
 
2月中旬にスギ花粉の本格的な飛散が始まり、3月上旬から中旬頃には、飛散のピークになります。
 
その後、ヒノキ科花粉が4月上旬から中旬に飛散のピークとなり、4月下旬に飛散が終わります。
 
具体的には、愛知県内の平成21年から平成23年のスギ科・ヒノキ科の花粉の飛散量は、下図のように報告されています。
 
愛知県の花粉の飛散状況の図

愛知県のスギ科・ヒノキ科の花粉の飛散状況


愛知県花粉情報より引用
 
スギ花粉の飛散量は、雨が降ると著しく少なくなり、気温の上昇と湿度の低下が同時に起こると増えます。
 
そのため、天候によって、日ごとに花粉の飛散量は変化します。
 
 
 
 

自分は、スギ花粉症だと思っていても、実は違うことがある。

 
 
スギ花粉症は、花粉症の中で、最も多い原因です。
 
花粉症を患っている人は、花粉症全体では 全人口の29.8%、スギ花粉症は 26.5%、スギ以外の花粉症は 15.4%と報告されています。
 
スギ花粉のシーズンにくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの花粉症様の症状を認めると、自分もスギ花粉症になったのかなと思いたくなります。
 
しかし、自分はスギ花粉症と思っていても、スギ花粉症でない場合や、他の花粉やダニ・ハウスダストにもアレルギーがある場合があります。
 
花粉症の治療の前に、自分には、何のアレルギーがあるかを、しっかり調べましょう。
 
 
→ スギ花粉症と思っていた人の半数には、他の花粉にもアレルギーがある。の記事
 
 
花粉症は、アレルゲンとなる花粉の飛散する時期にしか発生しません。
 
花の咲いていない真冬にも、くしゃみ、鼻水等の花粉症の症状がある場合には、ダニ・ハウスダストなどに対するアレルギーがある場合があります。
 
この場合にも、自分には、何にアレルギーがあるのかを調べた方が良いでしょう。
 
 
 
 

花粉対策一覧

 
 
花粉対策の基本は、花粉を取り除き、花粉との接触を避ける事です。
 
花粉への暴露を少なくするには、次の対策が有効です。
 

  • 花粉情報に注意する。
  • 花粉の多い日は外出を避ける。外出時にはマスク、メガネを使用する。
  • けばだった服は着ない。
  • 帰宅後に衣服や髪をよく払ってから入室する。洗顔、うがい、鼻をかむ。
  • 飛散の多い時のふとんや洗濯物の外干しを避ける。
  • 掃除する。特に窓際を念入りにする。
  • 空気清浄機をつかう。

 
 
では、それぞれの対策を説明していきます。
 
 
 

毎日の花粉の飛散情報に注意する

 
毎日の花粉の飛散情報は、多くのサイトから入手できます。
 
→ 花粉飛散情報 2020(tenki.jp 外部リンク)
 
→ 花粉ch.2020 ウェザーニュース(外部リンク)
 
また、一日の中でスギ花粉には飛散しやすい時間があることが知られており、午前中の昼前から夕方にかけて飛散量が増えます。
 
花粉の飛散量と気象条件の日内変動
稲村 直樹 他. スギ花粉飛散に与える気象の影響 日本耳鼻咽喉科学会会報 1988年より引用
 
夕方後のピークは、空気中に舞い上がった花粉が地上に落ちてきたり、落ちた花粉が舞い上がることで生じます。
 
スギ花粉が飛散する条件は、一説には次のことが報告されています。(1)

  • 花粉の飛散量は、気温の上昇と湿度の低下が同時におこると増加する。
  • 夜間でも、上記の条件が揃うと、飛散量が増える。
  • 雨が降ると、著しく低下する。
  • 雨上がりに気温の上昇・湿度の低下があれば飛びやすい。

 
花粉症の方なら、雨上がりのからりと晴れた日には、症状がきつくなりませんか?
 
花粉症の方はご自身の経験と照らし合わせてみてください。
 
 

花粉が多い日は外出を避ける。外出時にはマスク、メガネを使う。

 
花粉情報をよく見て、花粉の多い日は、外出を避けましょう。
 
目や鼻の粘膜に付着すると、アレルギー反応をきたすため、外出時には、マスク、メガネを装着しましょう。
 
マスクを着用する事で、吸い込む花粉をおよそ3分の1から6分の1に減らし、鼻の症状を軽減する事ができます。
 
性能の良いマスクでは95%以上の花粉をカットできるものがあります。
 
隙間があると、花粉が入ってくるため、顔にフィットするマスクを選びましょう。
 
メガネも、通常のメガネでも、眼に入る花粉の量を約40%減らす事が可能です。
 
通常のメガネより、気密性を上げた花粉症用のメガネも発売されています。
 
→ JINS花粉CUT(花粉対策メガネ)(外部リンク)
 
花粉症で、目の症状がつらい方は、一度、探してみてはいかがですか。
 
花粉対策としてのマスク・メガネの効果
環境省 花粉症環境保全マニュアルより引用
 
 

表面がけばだったウールなどの毛織物は避ける。

 
表面がけば立った生地の服は、花粉が付着しやすいです。
 
ウールよりも、綿・ポリエステル・ナイロンなどの衣類の方が花粉はつきにくいです。(2)
 
繊維による花粉付着率の違い
 
日中野外に放置した際のスギ花粉の付着数
環境省 花粉症環境保全マニュアルより引用
 
花粉症がきつい方は、表面がつるつるの綿やナイロン等の生地の服を着た方が良いでしょう。
 
 

帰宅後に衣服や髪をよく払ってから入室する。洗顔、うがい、鼻をかむ。

 
帰宅した際には、家の中に花粉を持ち込まないように、玄関で衣類や髪から花粉を落としてから家に入りましょう。
 
うがいと鼻をかむのは、口と鼻の花粉をとるために行います。
 
また、髪の毛や顔にも花粉は付着しているため、帰宅後は、髪を払ったり、顔を洗ったり花粉を落としましょう。(3)
 
髪へ花粉が付くのが気になる方は、帽子をかぶりましょう。
 
 

飛散の多い時のふとんや洗濯物の外干しを避ける。

 
花粉の飛散量が多い時(雨上がりの天気の良い午前から午後の日中)に、外に布団を干すと花粉が付着します。
 
部屋の室内で陰干しするなど工夫が必要です。
 
また、外に布団や洗濯ものを干した場合には、取り込む際には、花粉を落とすために表面を払いましょう。(4)
 
 

部屋を掃除する。特に窓際や玄関を念入りにする。

 
花粉は、玄関や窓から侵入します。
 
そのため、窓際の掃除をしっかりしましょう。
 
窓を全開にしても、レースのカーテンを閉めることで、花粉侵入量が40%減少することが報告されています。(5)
 
フローリングの床を掃除する場合には、拭き掃除をしてから掃除機をかけると、花粉の飛散を抑えられます。
 
 

空気清浄機を使う。

 
原理的には、空気清浄機を使用する事で、空気中の花粉を減少させ、花粉症の症状を抑える事が可能です。
 
空気清浄機を使用する場合には、玄関などの花粉が落ちるところでの使用が推奨されています。(6)
 
ただし、一旦、家の床に落ちた花粉が、掃除などを除いて、どの程度、空中に再飛散するかは不明です。
 
空気清浄機により、自覚症状が改善するなら使用してもよいかと考えます。
 
 
 
 
以上が、花粉症対策の基本である花粉を除去し、回避する方法になります。
 
花粉症の重症度によって必要となる対策は変わりますが、軽症な方は、外出時のメガネ・マスクの着用から始めてみるのはいかがでしょうか?
 
 
 
 
参考資料
 
2016年度版 鼻アレルギー診療ガイドライン -通年性鼻炎と花粉症ー 鼻アレルギー診療ガイドラン作成委員会
 
花粉症環境保健マニュアル 2014年 環境省 他
 
 
 
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文責・名古屋市名東区 内科・糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔 先生