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糖尿病と尿路感染症

糖尿病と尿路感染症

公開日: 2019年5月1日

最終更新日: 2020年12月29日

 
今回は、糖尿病と尿路感染症の関係について解説します。
 
尿路感染症は、尿路の感染症です。
 
尿は、腎臓で作られた後に、尿管、膀胱を通り、体外に排泄されます。
 
尿路感染症には、無症候性細菌尿、膀胱炎、腎盂腎炎など、様々な病気を含みます。
 
無症候性細菌尿や膀胱炎は、女性の方が、男性より尿道が短く、体外との距離が短いため、多く認められます。
 
尿路感染症は、糖尿病のない人と比較し、2型糖尿病の患者さんの方が、より頻繁に認められ、より重篤化しやすいことが知られています。
 
英国の調査では、尿路感染症の発症率は、糖尿病のある人では、1000人あたり46.9人、糖尿病のない人では、1000人あたり29.9人と報告されています。
 
また、男女比については、2型糖尿病の70000人以上の患者を対象にした調査では、1年間に尿路感染症と診断された人は、男性 3.9%、女性12.9%と報告されています。
 
2型糖尿病の方が、重篤化しやすい理由として、次のことが考えられています。

  • 高血糖に伴う免疫力の低下
  • 尿中への糖分排泄による細菌等の病原体の増殖の促進
  • 糖尿病の自律神経障害による排尿障害(例:残尿)
  • SGLT2阻害薬による尿糖の増加

 
以上です。
 
血糖コントロール不良の糖尿病は、免疫力を低下させ、さまざまな感染症に脆弱となることが知られています。
 
高血糖になると、尿中に排泄される糖分(グルコース)の量が増えるため、細菌などが増殖しやすい環境になると考えられます。
 
糖尿病の合併症の一つに神経障害があり、膀胱の排尿機能を調節している自律神経が障害される場合があります。
 
膀胱の自律神経が障害されると、排尿障害をきたし、排尿後にも、膀胱内に尿が残る(残尿)を認めたり、ひどくなると、自分の意思では排尿できなくなる尿閉を生じます。
 
糖尿病患者の尿路感染症の原因となる主な病原体は、大腸菌、クレブシエラ、プロテウス属などの腸内細菌です。
 
また、糖尿病患者では、尿路感染症を繰り返すことも多く、抗生剤の効きづらい耐性菌がいる場合があります。
 
糖尿病をお持ちの方は、尿路感染症を発症しやすく、また、重篤化しやすいため、排尿時の痛みなど尿路感染を疑う自覚症状を認めた時は、早めに、医療機関に受診しましょう。
 
→ シックデイの解説はこちら
 
 
糖尿病と尿路感染症
 
 
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文責・名古屋市名東区 糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔 先生
 

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