アルコールの糖尿病への影響とは?
アルコールの糖尿病への影響とは?
公開日: 2019年5月1日
最終更新日: 2022年12月31日
今日は、糖尿病とアルコール(飲酒)の関係について解説します。
糖尿病の人が、アルコールを摂取する(飲酒)すると、どのような影響があるのでしょうか?
答えは、アルコールを摂取する事によって、血糖値が上昇したり、低下したりする場合があります。
アルコールを飲酒した場合に、血糖値が上昇するか、低下するかは、飲酒する量によって変わります。
適度な量のアルコールの飲酒は、血糖値を上昇させる可能性がありますが、その一方で、多量にアルコールを飲酒すると、逆に血糖値が下がる場合があります。
飲酒量によって血糖値が上がったり、下がったりする理由は、次の通りです。
上の二つは、糖分を含むもののを食べると、血糖値が上がるということですので、理解しやすいと思います。
では、なぜ、アルコールを飲みすぎると、低血糖になるのでしょうか?
アルコールは、肝臓でのブドウ糖の合成を抑制するため、血糖値が下がってきても肝臓からブドウ糖が放出されず、低血糖になりやすくし、かつ低血糖からの回復も遅らせます。
糖尿病の薬(血糖降下薬)の中には、インスリン製剤やSU薬(例:アマリール)のような低血糖をきたしやすい薬があり、薬の効果とアルコール作用が重なると、低血糖をきたす場合があります。
アルコールを摂取する前には、血糖値が良好に管理されていることを確認し、適度な飲酒(男性で純エタノール換算1日20g以下・女性でその半量以下)にとどめましょう。
(糖尿病の合併症がある方は、低血糖をきたすリスクがありますので、飲酒前に主治医の先生に相談しましょう。)
ちなみに、純エタノール換算1日20g以下の目安は、
以上です。
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文責・名古屋市名東区 糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔 先生