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マジンドール(サノレックス)とは 効果(体重減少)・適応・副作用を含めた解説|名古屋糖尿病内科 アスクレピオス診療院|名東区の糖尿病専門医

マジンドール(サノレックス)とは 効果(体重減少)・適応・副作用を含めた解説

マジンドール(サノレックス)とは 効果(体重減少)・適応・副作用を含めた解説|名古屋糖尿病内科 アスクレピオス診療院|名東区の糖尿病専門医

マジンドール(サノレックス)とは 効果(体重減少)・適応・副作用を含めた解説

公開日: 2019年9月28日

最終更新日: 2022年12月31日

 
マジンドール(商品名;サノレックス)は、1967年に開発された食欲抑制剤です。
 
昔は、米国やヨーロッパなどで、抗肥満薬として使用されていました。
 
現在では、米国やヨーロッパでは使用が中止され、日本、カナダ、中南米のいくつかの国のみで使用されています。
 
短期投与による体重減少作用は、平均1.7kg程度です。
 
副作用は、口渇感、便秘、傾眠傾向など様々なものが高頻度に出現します。
 
副作用のために、使用を中断する事も多い薬です。
 
マジンドールは、ダイエットには使えません。
 
 
薬と論文
 
 

 
 
 
 

マジンドールってどんな薬?

 
マジンドール(商品名:サノレックス)は、1967年に米国の製薬会社で開発された食欲抑制剤です。
 
薬理学的特性は、覚せい剤のアンフェタミンに類似しており、食欲の抑制効果は、視床下部にある摂食中枢に作用することで発現すると言われています。
 
1973年に米国で発売されたのち、ヨーロッパをはじめ、世界十数か国で食欲抑制剤として、肥満症の治療に用いられていました。
 
しかし、現在では、マジンドールは、効果が少なく、副作用が多いため、抗肥満薬としては、米国やヨーロッパでは、使用されていません。
 
 
 
 

マジンドールが使用されている国

 
2018年の時点で、マジンドールが抗肥満薬として使用されているのは、日本、カナダ、中南米のいくつかの国に限られます。
 
 
 
 

マジンドールの国内適応 (用法・用量)

 
BMI 35以上の高度肥満患者に対して、食事療法及び運動療法の補助療法として用います。
 
成人では、マジンドール 0.5mg(1錠)を、1日1回昼食前に内服します。
 
1日の最高投与量は、1.5mg(3錠)までとし、2~3回に分けて、食前に内服します。
 
保険診療では、マジンドールの投与期間は、最長3か月が限度となっています。
 
 
 

マジンドールの体重減少効果

 
マジンドールは、米国とヨーロッパで使用されていない薬のため、薬効の確認が難しいです。
 
1970年代の論文を参照したデータによると、マジンドールの体重減少作用は、短期的(180日未満)には、プラセボ群と比較して、1.7kgの減量効果が報告されています。
 
体重が、5%~10% 減少したという報告は同定できません。
 
 
 
 

マジンドールの副作用

 
マジンドールは非常に多くの副作用が発生します。
 
副作用の発現率は、21.4%であり、口渇感、便秘、悪心・嘔吐、睡眠障害、胃部不快感等が報告されています。
 
副作用が多いために、中断されることも多い薬です。
 
 
 
 
以上です。
 
マジンドールは、体重減少作用は弱く、副作用の多い薬です。
 
米国とヨーロッパでは、一時期、抗肥満薬として承認されましたが、現在は使用されておりません。
 
日本国内の肥満症の治療にも一般的には用いられていないと考えた方が良いでしょう。
 
興味があれば、他の記事も読んで頂けると幸いです。
 
 
「参考文献」
 
サノレックス錠 0.5mg 医薬品インタビューフォーム
 
Lucchetta RC et al. Systematic review and meta-analysis of the efficacy and safety of amfepramone and mazindol as a monotherapy for the treatment of obese or overweight patients Clinics (Sao Paulo). 2017
 
 
→ 「糖尿病内科 in 名古屋」の記事一覧
 
 
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文責・名古屋市名東区 糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔 先生
 

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