高血圧の症状 – 顔面紅潮・ほてりについて
高血圧の症状 – 顔面紅潮・ほてりについて
公開日: 2021年8月21日
最終更新日: 2022年12月28日
高血圧は自覚症状に乏しい病気です。
顔面紅潮や顔のほてりは、高血圧の症状ではありません。
顔面紅潮やほてりの最も一般的な原因は、更年期のホルモン変化です。
高血圧の人が顔面紅潮やほてりを認めた時には、何が考えられるのでしょうか?
今回は、高血圧と顔面紅潮・ほてり(ホットフラッシュ)の関係について解説します。
顔面紅潮は、顔の血管が拡張し、顔面が赤くなった状態です。
顔の血管拡張に伴い顔面を暖かく感じる場合があります。
顔面の熱い感じを、顔面のほてりと表現する人もいます。
高血圧は、顔面紅潮の直接の原因にはなりません。
ただし、降圧薬の中には、顔面紅潮の副作用をもつ薬剤があるため、注意が必要です。(例:Ca拮抗薬)
→ 高血圧の薬の解説 – 降圧薬の種類と特徴について
顔面紅潮をきたす原因には、次のものが挙げられます。
顔面紅潮・ほてり(ホットフラッシュ)の最も一般的な原因として、更年期のホルモンの変化が挙げられます。
ほてりは、女性の約55%が経験すると言われています。
ほてりは、閉経前から多くなり、ほてりのピーク年齢は、41歳~55歳です。
ほてりは、通常1~5分続き、1日に数回経験することもあります。
ホルモンの変化がどのようにほてりを引き起こす正確なメカニズムは明らかになっていません。
しかし、一部の研究では、体内のエストロゲンの量が低下すると、体温のわずかな変化に対して、体のサーモスタット(視床下部)が敏感になり、ほてりが発生すると考えられています。
体温を調節する視床下部が、あなたの体が暖かすぎると認識すると、体を冷やすために、ほてりが生じます。
高血圧により、ほてりは生じませんが、高血圧を治療中の場合には、ほてりが降圧薬の副作用によって生じている可能性があるため、医師に相談しましょう。
以上です。
アスクレピオス診療院では、糖尿病や高血圧の生活習慣病の専門家が治療に当たっています。
高血圧のことでお困りなら、当院にご相談ください。
参考文献
Masoumeh Sadeghi et al. The correlation between blood pressure and hot flashes in menopausal women ARYA Atheroscler. 2012
Ramandeep Bansal et al. Menopausal Hot Flashes: A Concise Review J Midlife Health. 2019
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文責・名古屋市名東区 糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔 先生