糖尿病と膵臓がん
糖尿病と膵臓がん
公開日: 2019年5月1日
最終更新日: 2022年12月31日
本日は、糖尿病と膵臓がんの関係について解説します。
糖尿病は、膵臓がんのリスク因子です。
長年にわたり、糖尿病に罹患されている方は、膵臓がんを1.5倍~2倍程度発症しやすくなります。
膵臓がんの他のリスク因子には、喫煙、慢性膵炎、血縁者に膵臓がんのいる方、肥満などが挙げられます。
また、膵臓がんは、膵臓からの適切なインスリン分泌を阻害することにより、糖尿病を引き起こす原因となります。
50歳以降に新たに糖尿病を発症した人では、糖尿病と診断された後、1~3年以内に、1%程度の方に、膵臓がんが見つかります。
初期の膵臓がんは、自覚症状に乏しく、発見するのは困難です。
そのため、糖尿病と診断された後に、膵臓がんと診断された方には、もともと、膵臓がんのために高血糖となり、糖尿病と診断された可能性があります。
経験的に、膵臓がんによって発症した場合の糖尿病患者には、次の特徴があります。
当院では、糖尿病に合併する膵臓がんのスクリーニング検査のため、初回受診時には、膵癌の腫瘍マーカーであるCEA・CA19-9を測定しています。
ただし、注意すべきことに、CEA・CA19-9などの腫瘍マーカーは、膵臓がんがあったとしても、必ず、高値になるわけではありません。
そのため、治療開始後の血糖値の状況などを、総合的に判断して、膵癌が疑われる場合には、精査のために、腹部CT・腹部エコーを行っています。
以上が、糖尿病と膵臓がんの解説です。
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文責・名古屋糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔 先生