糖尿病と膀胱がん
糖尿病と膀胱がん
公開日: 2019年5月1日
最終更新日: 2022年12月31日
本日は、糖尿病と膀胱がんの関係について解説します。
膀胱は、骨盤内にある臓器で、腎臓で作られた尿を貯める袋のような臓器です。
膀胱がんは、膀胱内にできるがんです。
膀胱がんの大部分は、尿路上皮ががん化することによって生じます。
膀胱がんの最も一般的な症状は、血尿です。
血尿は、尿をした時に、赤、または、茶色の尿として認められます。(肉眼的血尿)
また、尿検査の時に、尿潜血として判明する場合もあります。(顕微鏡的血尿)
膀胱がんのその他の症状としては、頻尿、尿意切迫感、排尿時の痛み、下腹部の痛みなどを認める場合があります。
膀胱炎の症状とよく似ていますが、抗生剤を内服してもこれらの症状は軽快しません。
膀胱がんの一般的な危険因子としては、喫煙、加齢、性差(男性)が知られています。
長期間の喫煙は、膀胱がんのリスクを高め、膀胱がんのリスクは年齢と共に上昇します。
膀胱がんは、女性より男性に多く認められます。
糖尿病と膀胱がんの関係ですが、糖尿病の治療薬の一つであるピオグリタゾン(先発品名:アクトス)を長期間服用している人々では膀胱がんのリスクが上昇することが報告されました。
ピオグリタゾンを服用しない人と比較して、膀胱がんを発生するリスクは2倍程度と考えられています。
ピオグリタゾンの投与量にも依存するため、高用量のピオグリタゾンを長期間内服している人では注意が必要ですね。
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