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HbA1cの測定方法の種類と特徴|名古屋糖尿病内科 アスクレピオス診療院|名東区の糖尿病専門医

HbA1cの測定方法の種類と特徴

HbA1cの測定方法の種類と特徴|名古屋糖尿病内科 アスクレピオス診療院|名東区の糖尿病専門医

HbA1cの測定方法の種類と特徴

公開日: 2019年10月2日

最終更新日: 2022年12月30日

 
HbA1cは、糖尿病の血糖コントロール状況を示す指標であり、2カ月から3か月前の血糖の平均値を反映します。
 
HbA1cの一般臨床で使用される測定方法には、HPLC法、免疫法、酵素法があります。
 
各測定方法により、HbA1c 5.6%の人でも、上下0.3%程度のバラツキがでることがあり、異常Hbなどは、HPLC法でないと、検出できません。
 
HbA1cの検査方法の特徴を理解して、使い分ける事が必要ですね。
 
 
HbA1cの測定方法
 
 

 
 
 
 

HbA1cの測定方法

 
HbA1cの日常臨床で使用する測定方法には、大別すると、HPLC法、免疫法、酵素法の3種類があります。
 
上記以外にも、IFCC法という国際臨床化学連合(IFCC)が開発した基準測定法があります。
 
臨床検査においてIFCC値はHbA1cを測定する目的には使用しておらず、HbA1c検査を標準化する目的に使用されています。
 
(*IFCC法:HbA1cをヘモグロビンβ鎖のN末端アミノ酸バリンにグルコース分子が共有結合したヘモグロビンと定義し、精製した純粋HbA1cとHbA0を6種に混合した標品を標準物質とし、HPLC/MS法かHPLC/CE法を用いて測定する方法です。)
 
 

HPLC法

 
HPLCとは、 H(=High)、P(=Performance)、L(=Liquid)、C(=Chromatography)を訳したものであり、 直訳すると、高効率液体クロマトグラフィー、日本語では、高速液体クロマトグラフィーと呼ばれています。
 
この方法は、さまざまな物質が混合している物を分けるときに使用する方法であり、精製・同定・定量に用いられます。
 
試料(混合物)を、固体または液体の固定相(吸着剤)中で、液体または気体の移動相(展開剤)により、移動させて、試料中の各成分の吸着性や分配係数の差による移動速度の差を利用して、成分を分離する方法です。
 
血液を分離することにより、HbA1cの割合を測定します。
 
 

免疫法

 
HbA1cの特異的なエピトープに結合する抗体を用い、抗原抗体反応を通じて、HbA1cを測定します。
 
(例:ラテックス凝集比濁法(LA)では、HbA1c量に応じて増減する凝集の量を測定します。)
 
 

酵素法

 
酵素法は、HbA1cの糖化部分を2種類の酵素を切り出して、測定します。
 
方法例としては、ヘモグロビンのβ鎖N末端の糖化ジペプチドを特異的に乖離するプロテアーゼで処理し、糖化ペプチドをフルクトシルペプチドオキシダーゼを添加し、発色させて、濃度を測定します。
 
 
 
 

HPLC法、免疫法、酵素法のそれぞれの特徴

 
HPLC法、免疫法、酵素法の特徴・メリットは以下の通りです。
 
HPLC法は、代表的な臨床研究(DCCT・UKPDS・Kumamoto study)でも使用されていました。
 
HPLC法は、多くの検査室で使用されている標準的なHbA1cの測定法と言えます。
 
HbA1c法では、免疫法や酵素法で計測できない異常HbやHBFを検出可能です。
 
(異常Hbは、測定したHbA1cが、平均血糖値と比較して異常に低値を示す原因になる場合があります。)
 
HbA1cの検出精度は、装置の精度・分解能に依存するため、HbA1c以外のヘモグロビンを測定することがあります。
 
酵素法のメリットは、自動分析装置を用いて大量に検体を処理することが可能です。
 
例としては、SRLなどの外注検査会社でのHbA1cの測定に用いられています。
 
免疫法の特徴は、使用する抗体の特異性によっては、HbA1cのみを測定することが可能な点です。
 
当院では、院内のHbA1c測定には、HPLC法と相関性の高いアボット アフィニオン HbA1cを用いています。
 
 
 
 

HPLC法、免疫法、酵素法の測定法間のHbA1c値の違い

 
測定方法が異なれば、同じ検体を測定していても、HbA1cの数値が異なる可能性があります。
 
HPLC法、免疫凝集比濁法、酵素法の間でどのくらいHbA1cに差があるかを検討した結果では、HbA1c 5.6%の患者での最大差 0.3%であったと報告されています。
 
使用する試薬により、同じ検体でも差がある事に注意すべきでしょうね。
 
 
 
 
以上がHbA1cの測定方法になります。
 
HbA1cの値を測定すると言っても、測定方法によっては、誤差が生じたり、異常Hbなどが測定できない場合がありえます。
 
時と場合に応じて、測定方法は使い分けていきたいですね。
 
 
 
参考文献
 
Uwe Kobold et al. Candidate reference methods for hemoglobin A1c based on peptide mapping. Clin Chem. 1997
 
石黒 旭代 他 ヘモグロビンA1c値の測定方法間差の現状 医学検査 2014年63巻6号 p.767-772
 
 
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文責・名古屋市名東区 糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔 先生
 

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