アスクレピオス診療院のWeb予約
WEB予約 電話

グリメピリド(先発品 アマリール)とは - 作用機序・作用時間・薬価・低血糖などの副作用を含めた解説

グリメピリド(先発品 アマリール)とは - 作用機序・作用時間・薬価・低血糖などの副作用を含めた解説

公開日: 2019年12月9日

最終更新日: 2019年12月9日

 
グリメピリド(先発品 アマリール)は、2000年に発売された糖尿病の治療薬です。
 
グリメピリドは、膵臓からインスリンの分泌を促すのと同時に、インスリンの効きを良くすることで血糖値を下げる薬です。
 
HbA1cは、平均 0.6% ~ 2% 改善します。
 
グリメピリドの利点は、安価な事です。
 
グリメピリド1mg 30日分なら、10割負担でも、300円 ~ 450円です。
 
欠点は、インスリンの分泌を促す薬のため、低血糖をきたすリスクが高い点です。
 
高齢者では、特に低血糖のリスクが高く、食事がとれない時には注意が必要です。
 
血糖降下作用や副作用を考慮すると、グリメピリドは、0.5mg ~ 1.0mg の少量での使用が良いでしょう。
 
 
グリメピリドとアマリール
 
 

 
 
 
 

グリメピリドとは

 
グリメピリド(先発品 アマリール)は、2000年4月にサノフィ株式会社から発売された経口血糖降下薬です。
 
グリメピリドは、第2世代のスルホニル尿素薬(SU薬)に分類されます。
 
→ SU薬の詳しい説明はこちら
 
 
 

グリメピリドの作用機序

 
グリメピリドは、膵臓のβ細胞から、インスリンを放出させ、血糖値を下げます。
 
正確には、膵臓のβ細胞のATP依存性Kチャネルを閉口して、脱分極を起こすことにより、Caチャネルを開口し、Caを細胞内に流入させ、インスリン分泌を促します。
 
また、グリメピリドには、インスリンの効きを良くする作用(=インスリン感受性の改善作用)もあることが報告されています。
 
 
 
 

グリメピリドの適応

 
グリメピリドは、2型糖尿病の患者さんに使用可能です。
 
ただし、食事療法・運動療法では、十分な効果が得られない場合に限ります。
 
 
 
 

グリメピリドの用法・用量

 
添付文書では、
 
グリメピリドは、1日0.5mg 〜 4mg(最高用量 6mg)を、1日1〜2回に分けて、朝または朝夕、食前または食後に経口投与する薬とされています。

 
ですが、実臨床では、1日1回 朝食前後に 0.5mg ~ 1mg を使用します。
 
投与回数が、1日2回となっている理由は、薬の半減期が、1.47時間と短いためと推定されます。
 
しかし、薬の効果は、24時間にわたり、長時間作用することが報告されています。
 
以前から、海外では1日1回投与で使用されており、
 
日本人を対象にした臨床研究でも、1日1回投与で、HbA1cの改善効果があることが報告されました。
(1)
 
そして、1日1回投与する場合は、朝食前、または、朝食後の内服が適しています。
 
理由としては、次の通りです。
 
1 グリメピリドの最大の血糖降下作用は、内服後 2 ~ 3時間である。(2)
 
(= 朝に内服することで、血糖降下作用のピークが、朝食後の血糖が最も高くなる時間と重なります。)

 
→ 血糖値の正常値はいくつ? ー 1日の血糖推移の解説記事
 
2 グリメピリドの血糖降下作用は、24時効果が続く。(3)
 
3 朝食前、または、朝食後に内服しても、効果は変わらない。(4)
 
用量については、個人的には、0.5mg ~ 1mg で使用しています。
 
その理由については、
 
海外から、アマリールは、4mg以上に増量しても血糖降下作用に差がない事が報告されています。(5)
 
グリメピリドなどのSU薬は、低血糖のリスクの高い薬です。
 
高齢者で、高用量のグリメピリドを使用している方では、食事が食べれない時に、重症の低血糖をきたし、入院される方がみえるため、グリメピリドの使用量は、少量にすべきでしょう。
 
 
 
 

グリメピリドの薬価・1カ月の薬剤費

 
グリメピリドの薬価(2019年11月)は次の通りになっています。

  • 先発品:アマリール1mg  15.4円
  • 後発品:グリメピリド1mg 10.1円

 

先発品、後発品共に安価な薬です。
 
グリメピリド1mgを一カ月服用しても、10割負担で、450円 ~ 300円で済みます。
 
→ 薬価サーチ(外部リンク)
 
 
 
 

グリメピリドの血糖降下作用

 
グリメピリドの血糖降下作用は、HbA1c 0.6% ~ 2%程度です。(6)(7)
 
同系統の薬であるSU薬(例:グリベンクラミドなど)をすでに使用していた方への改善効果は乏しいです。
 
 
 
 

グリメピリドの副次的効果

 
グリメピリドには、インスリン感受性の改善効果、抗炎症作用、抗酸化作用、血管新生作用などがある事が報告されています。(8)(9)
 
臨床的には、これといって、ある病気を特に良くするなどの報告はありません。
 
 
 
 

グリメピリドの副作用

 
グリメピリドの副作用としては、低血糖と体重増加が考えられます。
 
 

低血糖

 
グリメピリドの代表的な副作用には、低血糖があります。
 
(他のSU薬と比較した際には、低血糖になりにくいです。)
 
グリメピリドを高用量で内服している高齢者では、胃腸炎などの経口摂取ができなくなったときに、意識障害を伴うような重症の低血糖を生じることがあります。
 
低血糖が遷延した場合には、薬を体内から抜くために、2日 ~ 3日の入院が必要になることもあります。
 
他の血糖降下薬やインスリンと併用していると、低血糖のリスクが上昇します。
 
→ 低血糖症 の記事
 
 

体重増加作用

 
グリメピリドは体重が増加する(平均 2.1kg)ことが報告されています。(9)
 
しかし、日本人を対象にしたグリメピリド 0.5mg 少量投与の研究では、体重は増加しなかったことが報告されています。(10)
 
 
 
 

若年性成人発症糖尿病(MODY)への使用について

 
若年発症成人型糖尿病は、常染色体優性遺伝、自己抗体の欠如した若年者(25歳以下)に認められるインスリン分泌低下を特徴とする糖尿病です。
 
MODYは、色々な遺伝子の変異で生じますが、そのうち、HNF1A遺伝子、及び、HNF4A遺伝子に変異がある患者は、スルホニル尿素薬で血糖コントロールが可能な場合があります。(11)(12)
 
 
 
 
以上が、グリメピリド(先発品 アマリール)の解説です。
 
皆さんの参考になれば幸いです。
 
ご興味があれば、他の記事もどうぞ。
 
 
→ 「糖尿病内科 in 名古屋」の記事一覧
 
 
オススメ記事・関連情報
 
SGLT2阻害薬の解説 - 作用機序、副作用、薬の一覧、心不全・腎保護・体重減少などの副次的効果
 
ゾルトファイ配合注とは - 適応・薬効・メリット・薬価・使い方などの特徴について
 
メトグルコ(メトホルミン) - 体重減少作用(痩せる効果)のある糖尿病の薬
 
ピオグリタゾン(先発品 アクトス)とは - 作用機序、薬価、副作用(心不全、浮腫、膀胱がん)を含めた解説
 
 
 
糖尿病内科クリニック「アスクレピオス診療院」名古屋市名東区のホームへ
 
 
 

 

文責・名古屋市名東区 糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔 先生

 

カテゴリー

最近の投稿

月別アーカイブ