妊娠中に尿糖陽性になる原因 - なぜ、妊娠中に尿糖がプラスになるの?
妊娠中に尿糖陽性になる原因 - なぜ、妊娠中に尿糖がプラスになるの?
公開日: 2019年10月17日
最終更新日: 2022年12月30日
尿糖は、妊娠した女性の約50%に認められます。
そのため、妊娠糖尿病、または、糖尿病のスクリーニング検査として、試験紙法による尿糖の検査は推奨されていません。
妊娠中に尿糖が認められるメカニズムとしては、腎臓の糸球体で血液が濾過される量が増えることが原因と考えられています。
グルコースの腎閾値は、非常に多様であり、
正常血糖値の方でも、尿糖の検査結果は陽性になる場合があります。
妊娠中に「私って尿糖陽性なの?」と驚いた方もみえると思いますが、
実は、尿糖は、健常妊婦でも陽性(プラス)になります。
ただし、尿糖の原因が、高血糖、つまり、妊娠糖尿病や糖尿病合併妊娠である可能性は否定できません。
妊娠初期と妊娠中期の妊娠糖尿病のスクリーニング検査(血糖値の測定など)は受けましょう。
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糖尿病の診断基の解説
参考文献:
Alto WA. No need for glycosuria/proteinuria screen in pregnant women. J Fam Pract. 2005
Davison JM et al. The effect of pregnancy on the renal handling of glucose. Br J Obstet Gynaecol. 1975
Davison JM et al.The excretion of glucose during normal pregnancy and after delivery. J Obstet Gynaecol Br Commonw. 1974
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文責・名古屋市名東区 糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔