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隠れ糖尿病のセルフチェック - 予防・早期発見に必要な検査(血糖値・尿)などの項目を含めた解説

隠れ糖尿病のセルフチェック - 予防・早期発見に必要な検査(血糖値・尿)などの項目を含めた解説

公開日: 2019年10月26日

最終更新日: 2019年11月2日

 
今回は、隠れ糖尿病のセルフチェックについて解説します。
 
糖尿病は、初期には、ほとんど自覚症状がなく、発見の遅れやすい病気です。
 
糖尿病の発見が遅れると、さまざまな重篤な合併症をひきおこす事があります。
 
そのため、糖尿病のリスクの高い人は、
糖尿病を予防したり、早期発見できるように心がける必要があります。
 
糖尿病になるリスクが高い人は、
 
40歳以上の人、肥満者、若年時から体重が増えた人、近親者に糖尿病の人がいる人、妊娠糖尿病や境界型糖尿病の人です。
 
糖尿病かどうかを調べるには、健康診断に定期的に受診したり、医療機関に受診するのが最善です。
 
どうしても、医療機関に受診できない場合には、自宅でも、精度は劣りますが、
 
血糖値測定や尿糖検査により、
セルフチェックする事が可能です。
 
 
糖尿病のセルフチェック
 
 

 
 
 
 

糖尿病は、発症初期の自覚症状に乏しい病気

 
糖尿病は、日本人の9人に1人が患っていると考えられているありふれた病気です。(1)
 
テレビで糖尿病の話題をよく見かけたことがあると思います。
 
糖尿病を積極的に周知活動している理由は、
 
糖尿病は、初期にはほとんど自覚症状がなく、
 
気が付いた時には、
眼や腎臓など体のあちこちの臓器が悪くなり、
 
人によっては、失明直前、血液透析の直前ということもありうる病気だからです。(2)
 
→ 糖尿病の三大合併症  糖尿病の足病変 の記事
 
糖尿病の代表的な自覚症状には、
 
・頻尿
・口渇感
・原因不明の体重減少
・空腹感
・突然の視力変化
・両手・両足先からのヒリヒリ感やしびれ
・全身倦怠感
・肌が乾燥する
・ケガの治りが遅い
・風邪などを引きやすい(=感染症に弱い)
 
などといろいろあります。(3)
 
これらの自覚症状はすべて、糖尿病がかなり悪化しないと認めない症状ばかりです。
 
そのため、定期的な健康診断などの受診による早期発見に努めています。
 
 
 
 

糖尿病になるリスクが高い人

 
糖尿病になるリスクの高い人はこんな人です。
 
・40歳以上の人(4)
・近親者に糖尿病の人がいる人(5)(6)
・肥満の人(7)
・若い頃より5kg以上体重が増えた人(8)
・境界型糖尿病の人(9)
・妊娠糖尿病の人(10)
・食事に問題(動物性脂肪が多い高脂肪食など)がある人(11)
・高血圧のある人(12)
 
→ 糖尿病予防の解説 - 糖尿病になりやすい人・食事・運動・減量から薬物までのまとめ の記事
 
これらに当てはまる方は、注意が必要です。
 
この中でも、加齢が、糖尿病発症の普遍的なリスク因子です。
 
年齢ごととの糖尿病が強く疑われる人を調べたデータ(厚生労働省の平成24年度の国民健康・栄養調査)では、
 
年齢が高くなるにつれて糖尿病の有病率が上昇していくことが報告されています。
 

日本人の年齢男女別の糖尿病の有病率

厚生労働省 平成24年度 国民健康・栄養調査 一部改変


 
→ 平成24年度 国民健康・栄養調査
 
糖尿病の可能性が強く疑われる人の割合
 
30歳代  男性 1.4%  女性 1.1%
40歳代  男性 5.4%  女性 1.7%
50歳代  男性 12.2% 女性 6.2%
60歳代  男性 20.7% 女性 12.6%
70歳以上 男性 23.2% 女性 16.7%
 
と糖尿病の人の割合は上昇していきます。
 
 
 
 

糖尿病かどうかを調べるには?

 
これまでの自覚症状のチェックや、糖尿病のリスクが高い人の解説を聞いていると、
 
少しでも当てはまったら、自分は糖尿病のような気分がしてきます。
 
では、次に、自分が糖尿病かどうかを調べるにはどうしたらよいのでしょうか?
 
糖尿病は、高血糖になり、様々な合併症をきたす疾患のため、
 
血糖値が高いかどうか、血糖値を測定するか、
 
尿検査で尿糖の有無を確認するのが良さそうです。
 
 

健康診断・人間ドック

 
糖尿病が気になる方が、まず初めに考えるべきなのは、定期的な健康診断への受診です。
 
健康診断では、血糖値、尿検査、場合によっては、HbA1cの評価を行います。
 
→ 当院の健康診断のぺージ
 
→ HbA1cの解説記事
 
 

医療機関への受診

 
糖尿病の自覚症状があり、糖尿病かもしれないと思った時には、医療機関へ受診するのが良いです。
 
糖尿病の専門科は、糖尿病内科ですので、糖尿病内科に受診すれば、まず間違いありません。
 
外来では、問診、身体診察を行ったあとに、HbA1c、血糖値を測定します。
 
血液検査は、空腹時の方が食事の影響を受けないため、評価には適していますが、食事を食べていただいても評価可能です。
 
血液検査の結果、糖尿病と診断できず、糖尿病が疑われるときには、75g経口血糖負荷試験をおこなうことがあります。
 
→ 経口ブドウ糖負荷試験 の記事
 
 

家庭でできる検査

 
どうしても健康診断や医療機関へは受診したくない。
 
だけど、自分が糖尿病かどうか知りたいと思われる方も見えると思います。
 
その場合には、次の方法があります。
 
 

自己血糖測定

 
血糖値を自分で測定します。
 
用意するものとしては、
 
・血糖測定器の本体
・自己採血するための穿刺器具、
・穿刺針
・血糖測定のセンサー
・消毒用の酒精綿
・使用済みの針回収ボックス
(針の捨て方はお住いの自治体に確認してください。)
 
が必要となります。
 
インターネット通販などで、センサー以外は購入可能です。
 
(センサーは薬局で購入できます。)
 
健常者の空腹時の血糖値は、100mg/dl未満です。
 
ほとんどの方の空腹時の血糖値は、70mg/dl ~ 99mg/dlの間にコントロールされています。
 
食後は、食事中の糖分が取り込まれるため、血糖値が上昇するため、
 
健常者では、食後2時間の血糖値は 140mg/dl未満とされています。
 
→ 血糖値の正常値 の記事
 
この範囲内に入っていればおおむね正常というわけです。
 
ただし、指先の血液を用いて測定する自己血糖測定の場合には、採血したときの血糖値よりも高めに出ることに注意が必要です。
 
(理由は、血糖値を測定している血液が、指先の穿刺では毛細管血である一方、採血の血液(血漿、血清)は、静脈血であるからです。
 
血液は、動脈→毛細血管→組織→毛細血管→静脈と流れます。
 
ブドウ糖は、組織で消費されるため、毛細管血は、静脈血より血糖値が10~20mg/dl高くなります。
 
血糖値の差は、空腹時より食後の方が大きくなり、個人差があります。(13)
 
 

尿糖検査

 
尿糖は、尿試験紙を購入して、自分でセルフチェックをすることができます。
 
尿糖は、血糖値が160mg/dl~180mg/dlを超えると尿中にでてきます。
 
自分で尿検査をする場合には、血糖値が1日の中で最も高くなるのは、
 
朝食後のため、昼過ぎに尿検査を行うのが最も感度が高いと考えられます。
 
尿糖検査は、あくまでスクリーニングのため、軽症の糖尿病を見逃す可能性があることに注意が必要です。
 
→ 尿糖のまとめ  腎性糖尿 妊娠中の尿糖 の記事
 
 
 
 

おわりに

 
糖尿病は、セルフチェックは可能ですが、家庭での検査の精度は低く、病気の初期には、診断できないこともあります。
 
糖尿病の自覚症状があり、気になった場合には、医療機関へ受診しましょう。
 
 
→ 「糖尿病内科 in 名古屋」の記事一覧
 
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文責・名古屋市名東区 糖尿病内科 アスクレピオス診療院 糖尿病専門医 服部 泰輔